太陽光発電

Solar power

太陽光発電システム構成

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①太陽電池モジュール

太陽の光エネルギーを吸収し電気に変換する装置。
ちなみに、「太陽電池モジュール」という用語は太陽光発電業界では一般的ですが、一般の方々では「ソーラーパネル」や「太陽光パネル」という用語がよく使われます。
どれも基本的に同じ太陽光発電装置を指す言葉として理解して頂いて構いません。

②接続箱

「太陽電池モジュール」と「パワーコンディショナー」を接続する装置。太陽電池モジュールで発電した電気はモジュールに繋がれているケーブルに流れます。何本もあるケーブルに流れた電気を1つにまとめてパワーコンディショナーに送る役割をしています。

③パワーコンディショナー

直流の電気を交流の電気に変換する装置。
太陽電池モジュールで発電した電気は直流の電気です。
普段、私たちが使用している照明やエアコン、テレビや冷蔵庫などあらゆる家電製品や精密機器は、どれも交流という電気で動いています。つまり、太陽電池モジュールで発電された直流の電気では稼働できません。パワーコンディショナーはご家庭で使用する交流の電気に変換するという重要な役割をしています。

④分電盤

家の配線に電気を分ける装置。
太陽光発電の設置時は、ご自宅に取り付けられている分電盤とは別に太陽光発電用の分電盤が取り付けられます。

⑤電力量計

売った電力や買った電力を計量する電気機器。電気メーターなどとも呼ばれます。

電池モジュールで電気がつくられる仕組み

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太陽電池では、電気的な性質の異なる2種類(n型、p型)の半導体を重ね合わせた構造をしています。

太陽電池に太陽光が照射されると、n型半導体に「マイナスの電気を帯びた電子」が、p型半導体には「プラスの電気を帯びた正孔」が集まり、プラス極とマイナス極が形成されます。プラス極はP型半導体側へ、電子はn型半導体側へ集まります。

このため、表面と裏面に導線を接続すれば電気を流すことができるのです。

太陽光発電に期待できること

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①電力の自給自足による節約

太陽光発電の節約効果は2点あります。
1つ目は、電気代を削減できる。発電した電気はご家庭で利用します。そのため使用電力量が減り、購入する電力量自体を抑えることができます。ただし、曇りや雨の日など発電した電気では足りない時や夜間などは、必要分のみ電力会社から購入します。
2つ目は、売電収入を得られる。日中、余った電気は電力会社が買い取ってくれます。特にFIT(固定価格買取制度)の期間内は、買取価格が優遇されています。
また、蓄電池を併用することで、余った電気を売電せず、蓄電池にためて夕方以降に使用し電気代を削減する方法もあります。

②環境に優しい

太陽光発電は光エネルギーで発電できるため、地球温暖化の原因となるCO2などの温室効果ガスが発生しません。このため地球環境保護、脱炭素に貢献できます。なお、CO2排出のない発電方法は、再生可能エネルギーと呼びます。
火力発電は、24時間一定の発電量を見込めるものの、温室効果ガスの排出という点で環境に負荷がかかります。
気候変動等に関する持続可能な開発目標(SDGs)や温室効果ガス削減を掲げた「パリ協定」などの世界的な流れを受けて、2020年10月、菅首相が「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを掲げました。
地球温暖化の抑制が課題になっているこれからの時代、太陽光発電を含む再生可能エネルギーは、より重宝される発電方法になっていくでしょう。

③エネルギーが枯渇しない

火力発電に必要な化石燃料は限りあるエネルギー源です。
一方、太陽光発電に必要な太陽光は、燃料枯渇の心配がありません。「再生可能エネルギー」と呼ばれるように、設備が劣化、故障しないかぎり繰り返し発電できます。

④停電時に役に立つ

通常、太陽光発電は、連系運転という電力会社の電力網と接続された状態で発電しています。そのため、太陽光発電の仕組み上、停電してしまうと発電自体しなくなります。
しかし、太陽光発電には自立運転モードという仕組みがあります。
手動、もしくは自動で自立運転モードに切り替わると、太陽光発電のみで発電・送電できるようになります。
そのため、自然災害などによる停電時も日光が差し込んでいれば発電できます。いつ起こってもおかしくない自然災害。ご自宅での避難生活を送る上で大切な電気を確保できるのは、大きなメリットといえます。