住宅リフォーム

Renovation

リフォームのタイミングがわからず、「とりあえず壊れたらリフォームしよう」と考えている方は多いのではないでしょうか。その重要性は、単に見た目を良くするだけではありません。
建物や設備には寿命があるため、まだ使えると思っていても老朽化している場合があります。
住宅は適切なタイミングで補修や設備交換をすることで、機能性を改善して安全性を確保し、住まいを長持ちさせることができたり快適性がアップしたりします。
リフォームの時期は、それぞれの箇所によって適したタイミングの目安があります。老朽化が深刻になる前に手を打てば、最小限のリフォームによって費用も抑えられますし家を長持ちさせることができます。また、不具合や故障によるストレスもありません。
反対にタイミングを逃すと修復が困難になり、リフォームも大がかりになっていきます。工事費用が高額になったり、住みながらのリフォームができなくなる場合もあります。
コストを抑えて快適に暮らしていくために、リフォームのタイミングを知っておくことは大切です。

箇所別にリフォーム内容や周期について解説します。

屋根

屋根のリフォームは、「塗装」「カバー工法」「葺き替え」の3種類あります。

使われている素材や風雨などの状況によって傷み具合は様々ですが、一般的には10年ほどで塗装、屋根材によっては20~25年ほどで葺き替えと言われています。
ひび割れや色褪せ、金属部分の腐食、コケや藻が生えているなどの症状が見られたら劣化のサインで、屋根材表面の防水機能が落ちている可能性があります。
このような症状を放っておくと傷みが進行し、内部まで雨水が入り込んで雨漏りや構造体の劣化につながり、大規模な修繕が必要になることもありますので注意しましょう。

外壁

外壁のリフォームも屋根と同じように「塗装」「カバー工法」「貼り替え」の3種類あります。
こちらも10年ほどで塗装のタイミングです。目地シーリングのひび割れや壁を触ると手に粉が付くチョーキング現象が見られたら劣化のサインです。劣化が少ない時は「塗装」で大丈夫ですが、塗料が浮いてきたり、剥がれてくる。外壁材自体が露出していたり、外壁材そのものが劣化している場合は、「カバー工法」や「貼り替え」などの大規模なリフォームが必要になる場合があります。

浴室・洗面

浴室のリフォームのタイミングは、15~20年前後が目安と言われています。高温多湿な環境の浴室は一見綺麗でも、見えないところで劣化している可能性があります。
中でも注意が必要なのは、タイル張りの浴室です。築20年を過ぎると、小さなひび割れ部分から水が浸み込み、普段目にすることがない土台が腐食してしまっていたというケースが多いです。
また、暖かく湿気が多い場所なので、シロアリが好む条件になります。浴室の近くではシロアリ被害に合うことが多くなります。
ガス給湯器・エコキュートなどの寿命は10年ほどです。お湯が出るのに時間がかかったり、温度や湯張りの量が安定しないなどの兆候があればわかりやすいですが、なんの兆候もなく、突然壊れてしまったというケースが非常に多いので注意が必要です。
洗面化粧台は10~15年ほどが交換の目安です。経年劣化による水漏れ、鏡や陶器の割れなどの症状が見られたら、買い替えを検討しましょう。

キッチン

キッチンのレンジフードやビルトイン食洗機は、使い方によって寿命は多少変わりますが、8~11年ほどが買い替え時期の目安となります。
レンジフードの吸引力低下やビルトイン食洗機の水漏れは、寿命が近づいているサインです。
システムキッチン本体のリフォームのタイミングは15~20年ほどが目安になります。扉や引き出しのがたつき、コーキングの劣化、キッチンパネルの汚れなどが気になったら、リフォームを検討されるとよいでしょう。水漏れや腐敗といった現象が見られる場合は、早めの段階でのリフォームをお勧めします。また、ライフスタイルの変化があったときや「キッチンを最新式のものに交換したい」「配置を変えたい」など、使い勝手よくリフォームされる方も多くいらっしゃいます。

トイレ

トイレ本体の交換目安は、10~15年前ほどです。
しつこい汚れやニオイが気になってきたら、買い替えを検討した方がよいかもしれません。便器が割れてしまった場合は、水漏れやケガの危険性があるので、早急に修理を依頼しましょう。
また、便器以外のパッキンやパイプなどの部品は約5~10年ほど、シャワートイレは約5~8年ほどと、トイレ本体よりも先に交換時期を迎えます。シャワートイレの不具合では、ヒーターが温まりにくい、リモコンが反応しにくいなどがよく見られます。

内装

壁や天井のクロスは、継ぎ目などが剥がれている場合や穴あき、黄ばみ、汚れなどが気になったり、模様替えをしたくなったタイミングでおこなうとよいでしょう。
床材は、傷や変色、沈みや凹み、歩くときしむなどの症状が出てきたらリフォームの目安です。
また、洗面所やキッチンなど水に濡れやすい場所、毎日歩く場所などは傷みが進行しやすいので、劣化のサインを見逃さないようにしましょう。

施工方法のご紹介
一部の施工方法をご紹介します。

屋根カバー工法

古い屋根材の撤去費・処分費が削減されスレート屋根改修に多く採用されている工法です。

①施工前

②こちらのお宅には太陽光が設置されていましたので、太陽光を外します。

屋根カバー工法 - 2

③屋根全体に下地となる野地板を貼ります。

屋根カバー工法 - 3

④新しい防水シートを敷き、防水性能をアップさせます。

屋根カバー工法 - 4

⑤軒先の方から屋根全体をカバー工法で施工します。

屋根カバー工法 - 5

⑥軒下地を取り付けます。

屋根カバー工法 - 6

⑦棟板金を取り付けます。

屋根カバー工法 - 7

⑧太陽光の架台を取り付けます。

屋根カバー工法 - 8

⑨最後に太陽電池モジュールを取り付けて完成です。

屋根カバー工法 - 9

屋根葺き替え

既存の瓦屋根などを解体・撤去し、新たな屋根材を葺く屋根改修工法です。

①施工前

屋根葺き替え - 1

②手作業で丁寧に瓦を撤去していきます。

屋根葺き替え - 2

③できるだけ埃を立てないよう、手作業で土を撤去します。

屋根葺き替え - 3

④屋根の土を全部降ろします。一般的な大きさの屋根で4t程度の重さになります。

屋根葺き替え - 4

⑤野地板を貼り下地の補強を行います。

屋根葺き替え - 5

⑥新しい防水シートを敷きます。

⑦新しい屋根材を施工していきます。

⑧棟下地と棟板金を取り付けます。

⑨完成です。